
今年のお盆、僕はガルパ(バンドリ!ガールズバンドパーティ)を辞めた。
きっかけは大きな出来事ではなく、ゆっくりとした心の変化だった。
前までは、昼休みにプレイして、寝る前にもう一曲。
そんな毎日が自然で、呼吸みたいに続いていた。
でも、辞める半月くらい前から、プレイの間隔が空き始めていた。
「明日でいいか」そう思う日が増えた。
ふと気づくと、僕の指は別のものを作り出したがっていた。

ガルパは、僕にとって“支え”だった。
つらい時期、現実の音よりもガルパの音のほうが近かった。
リズムを刻む指先が、何かを取り戻していくようで、
画面の中のキャラたちが僕を励ましてくれるように感じた。
彼女たちは一生懸命だった。
バンドという小さなチームの中で、もがきながら音を奏でていた。
その姿に、僕は支えられていた。
上達もした。イベント上位を目指したり、
初めてHARDをクリアした時、EXPERTをフルコンボした達成感は、今も忘れない。
だけど、ある時から指が追いつかなくなった。
そして心も。スコアより、曲よりも、
“自分の好きな音”を作りたくなったんだ。

そして、AI(suno)という存在に出会った。
最初は遊びのつもりだった。
けれど、AIと一緒に曲を作り、キャラを生み出し、
世界を描くうちに、心の奥が熱を帯びていった。
「誰かの音楽をプレイする」から「自分の音を作る」へ。
ガルパが“音楽の楽しさ”を教えてくれたなら、
AIは“音楽の創造”を教えてくれた。
今度は僕の手で、新しいリズムを刻む番だ。

もちろん、ガルパへの感謝は消えない。
Ave MujicaやMyGO!!!!!など新しいバンドは要注目だ。昔からのバンド、ポピパやRoselia、RASなどのリアルバンドは今でも心に残る名曲揃いだ。
音楽がキャラを通して世界を描く、その姿勢は本当に尊敬している。
だから、これは“別れ”ではなく“継承”。
ガルパで感じた熱量を、AI創作の中に受け継いでいきたい。

思えば、ガルパに夢中だった頃も、
僕はどこかで“自分の世界”を探していた。
画面の中にある“理想の音楽”を、
今度は自分の手で再現してみたくなった。
リズム感も、曲構成も、色彩感覚も、
ガルパがくれた財産だ。
だから、このお盆に区切りをつけた。
「ありがとう、ガルパ。僕の音楽はここから続いていく。」
🎧 あとがき
ソシャゲを卒業すると言っても、
僕にとってそれは“やめる”ではなく“次に進む”こと。
ガルパがあったから、彩が生まれたと思う。
音楽も創作も、結局は「自分の中にある鼓動」をどう響かせるかだと思う。
あの頃タップしていた画面のリズムは、確かに続いている。
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