最初に発表を見たとき、ほぼ買うつもりだった。
The合体シリーズのランドバイソン。
勇者ロボ、分離・合体、大型アイテム。自分の好みに刺さらない要素がない。写真を見た瞬間、「これは予約だな」と自然に思ったくらいには気持ちが傾いていた。

でも、結局予約はしなかった。
理由はいくつかあるのだけど、まず正直に言うと——
価格を見て、声出して笑った。
「これは無理だわ」
笑うしかなかった。
いや、分かってる。クオリティもギミックもサイズも考えれば、分かってる。でも、5万円オーバーなのは予算を遥かに超えていた。冷静に金額だけを見ると、ちょっとした家電クラス。勢いでポチれるラインを軽く超えていた。
そしてここで、自分の中のスイッチが入った。
「これ、本当に今の自分に必要な買い物か?」
以前の自分なら、この問いは出てこなかったと思う。欲しい、カッコいい、予約完了。たぶんそれで終わっていた。
でも今は違った。
まず浮かんだのは、「これ、どれくらい触るかな?」という疑問だった。
The合体シリーズは遊びやすい。そこは間違いない。差し替えも少なく、変形もスムーズで、ブンドドもできる。だからこそ最初は「これは買いだ」と思った。
でも、ふと冷静になった。


ランドバイソン単体で遊ぶイメージが、あまり浮かばなかったのだ。
つまり、
欲しいのはランドバイソンではなく、
“ランドバイソンを含んだ完成形の未来”だった。
ここに気づいたとき、ちょっとハッとした。
そして、その未来を実現するには当然ながら他の機体も欲しくなる。気づけば「1体買う」つもりが、「シリーズを追う」モードに入る。これ、何度も経験してきた流れだった。
さらに、最近自分はフィギュアやトイの数をかなり減らして、空間も気持ちもスッキリさせたところだった。ようやく軽くなった場所に、また大型アイテムを入れることに、ほんの少し違和感を覚えた。
そしてもう一つ大きかったのは、「今やりたいこと」とのバランスだ。
創作、ブログ、AIとの壁打ち、模写、そしてこれから書こうとしているロボ小説。今の自分のエネルギーは、明らかに“作る側”に向いている。

ランドバイソンを買えば、確実にテンションは上がる。でもそのテンションは、しばらくすると落ち着き、ケースの中の存在になる。その頃には、また次の大型トイを見ている自分が想像できてしまった。
これは商品が悪いのではなく、
今の自分のフェーズと噛み合っていないだけだった。
そして決定打になったのは、
「これを買わなかったとき、自分は後悔するか?」
と考えたこと。
しばらく想像してみたが、意外なほど後悔のイメージが湧かなかった。むしろ、「ちゃんと考えて見送れたな」と思っている自分の方が、はっきり想像できた。
以前なら、「欲しいかどうか」で判断していた。
でも今回は、「今の自分の流れを崩さないかどうか」で判断した。
この違いはかなり大きい。
ランドバイソンは、今でもカッコいいと思っているし、いつか本当に必要だと思えたら、そのときにまた考えればいい。
ただ今回は、価格を見て笑ったおかげで、冷静になる時間ができた。あの一瞬の「高っ!」という笑いがなかったら、たぶんそのまま予約していたと思う。
買わなかったことで、自分の優先順位がよりはっきりした。
買うことよりも、買わない選択の方が、自分をよく表している。
そんな、ちょっとだけ成長した気がした予約見送りだった。

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