会社を辞めるカウントダウンが迫ってきた。
長いようであっという間に来てしまった。
[ 祭 ]という表現が勝手に浮かぶというのだから、
やはり私にとって、「おめでたい」ことなのだろう。
なんて呑気なムードも数日で一転、一気に不安になってきた。
無理もないか。人生で大事な決断をしようとしているのだ。
急に会社をやめるのが怖くなってきた。
先行き不明な未来. 鉛空のように重く鬱屈とさせてくれる。
悶々と昨日も深夜まで見つからない答えを考えてしまった。
「俺はこれからどうなってしまうんだろう・・・」
「親族にどんな目で見られるだろう・・・会うのが怖い」
「結局、転職しても今の様に上手くいかないんじゃ・・・」
「社会的信用も低くなるしな・・・」
「む・しょ・く」
「野・垂・れ・〇・に」
ダメだ!!!助けてくれ!しかしこんなこと相談できる友人はいない!友人!?そうだ、自分の悩みを友人の悩みだと思って考えると、客観的で冷静なものになると聞いたことがあるぞ!!
このまま会社にいるか、辞めるかどうしたらいいんだ!それとも副業でも少し稼げるまで延期か?ずるずると機を逃すのか?
考えがまとまらん!
だれか、助けてーーーー!
「ふっ、男は負けたときのことなんて考えちゃいないもんさ。」
「一年間は大丈夫なんだろう?これからのお前の一年は一体何なんだ?勉強して実績作るんじゃなかったのか!?さぁ、行け!お前のギアナ高地へ」
「・・・駄目だったときはまた戻ってこればいいさ。」
「最早、答えは出ているだろうに。変化を恐れる馬鹿者が。お前が本当に恐れているものは、違うじゃろ。人生の最後にあのとき挑戦していればと後悔すること。年老いて周りに誰もいないこと。居場所がないこと。意義のある人生を送れなかったと夜な夜な泣くことではないのか。」
「選ぶがいい。このまま10年死んだ顔で会社に残るか。自分を生きた顔で過ごせるように苦労する10年か。その足掛かりの1年にするという気合はどこへ消えた?・・・まぁ好きにすれば良いが、遅かれ早かれ会社を辞めるつもりなら、儂は早い方が良いと思うぞ。」
「精進せい!!」
■空想上の友達でも効果はあるようだ。気持ちの整理がつく。
2人とも会社に残った方が良いという言葉ではなく、背中を押す答えをくれた。これが自分の本心ではないのだろうか。この2人に聞こうと思いついた時点で、軍配は決まっていたのかもしれない。
外の情報を収集したら、自分の中で凝縮して煮詰めて発酵させる工程が必要なのかもしれない。そうやって出来上がった何とも癖のある成果物が「個性」というのかもしれない。
オタクにはオタクなりの個性を醸成する方法があるのだ。
友人よりフィギュアの方が多いという人は是非、自身のフィギュアに問うてほしい。”あなた”という人について。
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